民法 抵当権(3日目)

行政書士試験の独学勉強。民法の抵当権についてやります。

抵当権

被担保債権:将来発生する債権を被担保債権とすることができる。 抵当権者の利息その他の定期金に関する担保範囲は最後の2年分に限定される(375条1項)。 ※他の債権者を保護するため

対抗要件:登記

抵当権の順位:同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときの抵当権の順位は登記の前後による(373条)。合意による抵当権の順位の変更はできる(374条1項本文)。 ※利害関係を有する者があるときはその承諾を得る必要がある(374条ただし書)  順位の変更の効力発生要件は登記による(374条2項)。

一括競売:抵当権の設定後に抵当土地上に建物が築造された場合、抵当権者が土地とともにその建物を競売することができる(389条1項)。 ※抵当権者の優先権の対象は土地の代価についてのみ

【抵当権の効力が及ぶ範囲(370条、87条2項、371条)】

付加一体物:付加一体物に及ぶ。 土地に抵当権設定の場合、土地上の建物には及ばない。

従物:抵当権設定当時に存した従物には及ぶ。

独立の物:従物とも評価できない独立の物には及ばない。

従たる権利:建物に抵当権を設定した場合の借地権にも及ぶ。

果実:被担保債権の不履行後に生じた果実には及ぶ。

抵当権に基づく妨害排除請求不法占拠者に対して→抵当不動産の交換価値の現実が妨げられて抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権者は、抵当権に基づく妨害排除請求ができる。  賃貸借契約により占有権原を受けて占有する者に対して→競売を妨害する目的があり、抵当不動産の交換価値の実現が妨げられて抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、抵当権者は抵当権に基づく妨害排除請求ができる。

物上保証人

物上保証人 ※自身の財産を担保として提供し、他人の債務を保証する者保証人(主債務者からの委託あり)
債権者に対する債務の負担なし ※担保不動産の範囲に限定されるからあり
主債務者の財産から先に執行するよう抗弁できないできる
主債務者に対する事後求償できるできる
主債務者に対する事前求償できないできる

物上代位(372条、304条)

物上代位とは、担保物権の目的物が消失・損傷・売却などで形を変えた場合でも、その価値を代替物に追跡して債権回収に充てられる制度。売買代金や火災保険金などの給付に対して回収できる。

賃料債権への物上代位:できる

転賃料債権への物上代位:できない ※賃借人を所有者と同視することを相当とする場合は可

対象債権の債権譲渡後の物上代位:できる

買戻し特約により買戻し権を行使した場合の買戻し代金債権への物上代位:できる

物上代位による差押後に第三債務者が取得した債権で対象債権と相殺:できない

物上代位と一般債権者の差押との優越:抵当権設定登記と一般債権者の申立てによる差し押さえ命令の第三債務者へ送達の先後で決する

物上代位するための要件:払い渡しまたは引き渡しの前に差押えることが必要

【388条】土地およびその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地または建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について地上権が設定されたものとみなす。この場合において地代は当事者の請求により裁判所が定める。

【法定地上権の成立要件】

①抵当権設定当時、土地上に建物が存在すること。 ②抵当権設定当時、土地と建物の所有者が同一人であること。 ③土地・建物の一方または双方に抵当権が設定されること。 ④抵当権の実行により土地と建物の所有者が別人となったこと。

法定地上権

【法定地上権の成否(388条)】

要件①抵当権設定当時、土地上に建物が存在すること

事例①更地に抵当権が設定された後に建物が築造されたケース:成立しない

事例②土地に抵当権を設定した当時建物が存在し、建物取り壊し後に再築したケース:成立する

事例③土地および地上建物に共同抵当権を設定し、建物取り壊し後に再築のケース:成立しない ※共同抵当権とは、1つの債権を担保するために複数の不動産に抵当権を設定する仕組み

事例④土地および地上建物に共同抵当権を設定し、建物取り壊し後に再築で新建物の所有者が土地所有者と同一人であり、新建物建築の時点で土地抵当権者が新建物についての土地抵当権と同順位の共同抵当権の設定を受けた特段の事情があるケース:成立する

事例⑤土地に一番抵当権設定当時は土地上に建物なし、二番抵当権設定時に土地上に建物あり、二番抵当権実行のケース:成立しない

要件②抵当権設定当時、土地と建物の所有者が同一人であること

事例①抵当権設定時は土地と建物が同一人所有、設定後に別人所有になったケース:成立する

事例②抵当権設定時は土地と建物が別人所有、設定後に同一人所有となったケース:成立しない

事例③抵当権設定時に土地と建物が同一人所有、登記名義が同一でなかったケース:成立する

事例④土地に一番抵当権設定時は土地と建物が別人所有、設定後、同一所有になった後に土地に二番抵当権設定、一番抵当権消滅後、二番抵当権実行のケース:成立する

その他

事例①A所有土地上にAB共有建物、土地に抵当権設定のケース:成立する

事例②AB共有土地上にA所有建物、建物に抵当権設定のケース:成立しない

根抵当権

極度額:設定は必要、変更は可能、変更にあたり利害関係人の承諾が必要、利息等についての最後の2年分への限定はなし

元本確定期日:設定は任意、変更は可能、変更にあたり利害関係人の承諾は不要

【元本の確定】

・元本確定前の債務の弁済と根抵当権の消滅=消滅しない

・元本確定後の債務の弁済と根抵当権の消滅=消滅する

・第三者が根抵当不動産を取得した場合、元本の確定後において現に存する債務の額が根抵当権の極度額を超える場合、その極度額に相当する金額の払い渡しまたは供託によって根抵当権の消滅を請求すること=できる

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